都於郡城

都於郡城(とのこおり):(宮崎県西都市大字鹿野田(都於郡町)

都於郡は町全体が城跡ともいえる。さすがは九州に名をはせた伊藤氏の本城である。ここには目立った石垣はない。すべてが土の城である。山を削った急傾斜の城壁を持つ。それにもかかわらず雨の流れた跡すら無い。風雨災害からこの巨城を原型のまま維持するのは並大抵な努力ではあるまい。それが第一印象である。 下の駐車場に到着したのは、まだ世の明け切れぬ早朝であった。しばらく車中で間をおき、夜が白みかけるころ本城に向かった。それでも照度が足りずピンボケの状態であるが、また良いこともあった。城跡から眺める朝霧の中の三財川である。「浮き船の城」という当城の形容は、逆もまた真、たなびく朝霧の中の城下も霧中の浮き草のごときであった。この城は変わっている。正門入口近くに本丸がある。普通一番奥まった最後の砦であろうが、まだこの城には現在の案内板より他に違った史実があるのかもしれない。

都於郡城入口
都於郡城入口
三の丸
三の丸
三の丸下の城塁
三の丸下の城塁
二の丸下の城塁
二の丸下の城塁
西の城と三の丸の分岐点
西の城と三の丸の分岐点
西の城に上る階段
西の城に上る階段
三財川の遠景
霧に浮かぶ三財川の遠景
西の城の城塁
西の城の城塁
堀切
広大な本丸と二の丸の間の堀切
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?何処だったかな.似た様な場所ばかりで分からなくなった。
本丸跡
本丸跡
巨大な土塁
巨大な土塁
本丸跡入口
本丸跡入口
本丸より奥の城
本丸より奥の城
奥の城
奥の城
奥の城
奥の城

■本丸跡

伊藤氏は都於郡城を拠点に日向一円を掌握していましたがその、中心部である本丸の一部分について、発掘調査を行いましたその結果、多数の柱穴が検出され、伊藤氏が在城した240年間、建造物が何回となく建築補修された事などが考えられます。4また16世紀前半頃に輸入されたと思われる中国製の磁器片が多数出土しています。 が、この時期は10代城主伊藤三位入道義祐の時代にあたり、義祐が飫肥方面に勢力を伸ばし、南方貿易に尽力した結果、このような中国磁器類が流入したものと考えられます。(案内板)

 ”春は花、秋は紅葉に帆をあげて
         霧や霞に、浮舟の城”
都於郡城の壮大さを後の世の人が偲んでつくったともいわれている。

栄華盛衰は世の習い、天正5年(1577年)家臣福永丹後守が裏切り、島津勢に落とされ豊後に逃亡したことで、この城は衰微の一途をたどる。伊藤一族の夢の跡ともいえよう。一族の豊後落ちは今でも伝えられるほど悲惨なものであった。寒中、雪嵐吹きすさぶ中の逃避行、姫を含む多くの人が飢えと寒さで亡くなった。

伊東一族の豊後落ち・・・都於郡城から豊後までの逃走の過程です。

都於郡城地図

都於郡城

都於郡城(標高100m)は建武二年(1,335)工藤祐経の子孫、伊藤祐重が築城しました。以来、天正五年(1.577)までの242年間、伊藤氏累代の居城として栄えました。城は空壕や土塁をめぐらした、中世の典型的な山城で、本丸を中心に、五つの城郭(奥の城、二の丸、三の丸、西ノ丸、本丸)など七つの山城を構え、後に佐土原城や宮崎城など日向一円に四十八の城を築きました。天正遣欧少年使節の正使としてヨーロッパに渡った伊藤満所(マンショ)もこの城で生まれました。(案内板)

奥の城

高屋山上陵

築城前、ここには古墳があったらしい。

奥の城 伊東マンショ銅像

天正少年使節団としてローマに行った三位入道の孫、伊藤マンショはこの城で育ったといわれている。

伊藤墓地

大安寺は、もと総昌院と称し、都於郡城主、伊東すけたかの菩提寺として建てられた。そのためにこの地域には伊藤主従の墓が数多く存在した。しかし、永い年月の間にそれらの墓は粗末に扱われ、敗れしものの哀れをとどめていた。昭和54年、墓地改修が行われ、ほとんど野積み状態になっていた墓を墓地の東側に移すことになり、初めて墓地らしく整備された。

伊藤家墓地入口
伊藤家墓地入口
五輪塔
五輪塔
歴代の伊藤家墓地
歴代の伊藤家墓地
歴代の墓地
歴代の墓地
地図

都於郡城とその外堀だったとも言われる大安寺池、伊藤氏一族の墓地群、そして周囲を取り囲むような要塞群、ここら一帯が都於郡城である。その規模の壮大さがうかがえる。

編集後記

数か月前の取材である。多忙にかまけてほっていたら、高齢ゆえの物忘れの激しさか、どこがどこかわからなくなってきた。今まだ覚えている間に出来るだけ記載した。間違いは平にご容赦を!!。しかし最初にも 書いたが、戦国初期の山城の跡は全国いたるところにある。現にいま私が住んでいる延岡にも幾つもあるが、すべて雑木に覆われ、山林化している。この都於郡みたいなところは初めて体験した。皆さんにも是非お薦めしたい。

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