小野の塔

小野の塔:(宮崎県延岡市小野)

長年の悲願であった小野の塔をやっと訪れることができた。諸塚村と宇奈間の分水嶺に鎮座する吉野宮神社を訪れたとき、そのいわくを聞き、一度訪ねてみたい場所であった。時期は初冬、小野の村落のはずれ、小川の橋を渡ると、小野の塔の登山口はある。 最近出来た九州自動車道の上を通り、川沿いに登って行く。はるか眼下に谷川が流れている。いたるところに巨石が散在している。山頂の石塔はここから運んだのであろうか?小川を渡るといよいよ急傾斜の山道に入る。いたるところシダが群生し、掻き分けないと登れない。道が定かでないところもある。(夏は来れないな!)そこを過ぎると雑木林だ。落葉がうず高く積もっている。ともすれば足が滑るので両脇の木々の枝を掴まりながら踏ん張って登る。10歩歩いてはフーと一息、体力の低下であろうか?なかなか頂上には到着しない。それでも歌の文句ではないが、”この坂を越えたなら”とL字型に続く坂道を数十回、角を曲がるたびに、まだかと落胆しながらもやっと到着した。一時間30分程かかった。 頂上には高さ3m程の宝篋印塔が建っている。吉野宮神社の遥拝所といわれる。吉野宮神社の参拝が遠すぎるため、かって有志が建立したものである。多数の氏名が刻印してあるが、薄れて良くわからない。それでも塔の正面は遠く諸塚の山並みを望んでいる。長い年月の経過のせいか頭部相輪部分が欠け落ちているが、登るだけでも苦労するこの難路に、どうやってこの巨石を運びあげたのであろう。またその建造の理由は?吉野宮神社の琵琶法師との関係が言われているが、定かではない。

上り口の案内板
上り口の案内板
この小川の橋を渡る
この小川の橋を渡る
最初の道の様子
最初はなだらかである
杉林
杉林の中の道
トンネル
九州自動車道の寺畑トンネル
勾配のきつい坂
やや勾配がきつくなる
石垣
石垣と多くの岩塊
シダの林
頭を覆うシダの林。何箇所もある
宝篋印塔
山頂の宝篋印塔
諸塚方面
西方の諸塚方面を望む。木陰に隠れていて見づらい。
記念碑
記念碑だろうか、すぐ近くにある。
頭部相輪部分
欠け落ちている頭部相輪部分
編集後記

いやはや何という登山であったろう。頂上近くになると息も絶え絶え、”どうでもなれ”など開き直って自分との勝負であった。さして高くもないのに、本心疲れた。帰りも少しであるが道に迷う等々。それでも何年も行こうとして行く機会がなかった所だけに、不思議な安堵感はある。

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