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七折用水路

七折用水路地図 ココ

七折用水路:(宮崎県西臼杵郡日之影町)

日之影川上流の葛根原(かんねがはる)に取水口がある。宮水用水路から始まって、更に延長。延々と38km。県下最長の用水路である。途中の水路は懸崖をゆくトンネル工事が多く、難工事で幾度も挫折を重ねながら、明治・大正・昭和と時代を超えて継承されてきた努力の賜物である。今は下流域住民の願いもかない、満々とした水量を送り続けている。日之影町を取材していて、その名前は知っていたが、私の目の前に一度も姿を現さなかった。崖の上を、トンネルの中を、およそ人が足を踏み入れないところを通っているのに違いない。
 

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ここは立ち入り禁止なのです

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用水路堰

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石積みの下に口がある

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取水口

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下流側右側が用水路

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トンネルの中に、落ちたらおしまい

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調整口

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上流部分

botan 宮水用水路の完成

明治33年(1900)に七折村平宮用水路普通水利組合を設立し、水路開削が計画されたが、日露戦争で中止。それから19年後の大正7年(1918)再度計画されたが、物価騰貴の折柄、工事請負人が見つからなかった。そこで大正9年(1920)設計を変更し、23万円で工事に着手した。標高300m近くの断崖を通る10km余のトンネル工事は難工事で途中業者が投げ出す事態となった。そのため組合は大正11年(1922)から直営で工事を続行し、ようやく同14年(1925)に宮水までの幹線水路を完成させた。 総延長22km余、灌漑水田75町を潤した。

botan 七折用水路(宮水・末水用水路)の完成

一方、末市や椎谷でも幕末以来、用水確保や開田が進められたが、昭和2年に宮水・末水の両耕地整理組合の話し合いで宮水用水を水源とすることが決まった。早速幹線水路の拡張と末水までの延長工事が進められ、同4年に「七折用水」として幹線37.95kmという県下では最も長い用水路が完成した。ただ深刻な不況の折、負債償還は農民に重くのしかかり、田畑を手放す者も出た。それでも国の補助と銀行負債の一部打ち切りで何とか急場をしのぎ現在まで用水を供給し続けている。

botan 難工事と昔の工事方法

「耕地」(菊池彦喜著)によると、用水路線は断崖絶壁が多く、測量や伐採作業では身体を縛って足場を造るという危険な作業の連続であった。この工事で初めてダイナマイトが使われたのは大正14年11月中旬で、それまでは柔らかい岩はツルハシやノミで削り、固い岩はその上で火を焚き、焼けた頃を見計らって水をかける「焼き割り」で水路を開削した。また石垣や水路の繋ぎ目をふさぐには、火山灰に石灰を混ぜ、粘土状にのものを使用するなどの工夫をした。七折用水路の開発は明治・大正・昭和に渡る大事業であった。

(日之影町史)

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行きかた 県道6号線を見立渓谷沿いに、英国館、神太郎水神と下って来ると、まもなく右側の石垣の上に、民宿「ますたろう」の看板が見えてきます。そこの左手に駐車スペースがありますので、民宿まで行かず、そこに駐車しましょう。
周辺見所

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botan 連光寺湧水

botan 杉ヶ越大明神

botan 英国館(見立鉱山)

botan 石垣の村「戸川」

botan 石棚

botan 神太郎水神

拡大民宿「ますたろう」 道路山手にある民宿です。一度聞いてみたほうがいいですね。