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ビロケ島の名前の由来伝説

神武天皇が舟に乗って東征の折、美々津の港を出て、ビロケ島の近くまでおいでになると、一頭の大きな鯨が波の間に浮いたり沈んだりしていた。しかもその鯨はひときわ大きく、なかなか恐ろしい勢いで舟に近づいてきます。兵士たちも何と恐ろしい鯨であろうかと見ていましたが、勇敢な神武天皇は鯨の近づくとを待って、自ら鉾をもってこの鯨を一突きに突かれました。するとたちまち鯨は美しい女性の姿になって、天皇に「私はこのあたりの海上に住んでいるのですが、実は今子供が生まれようとしているのです。それで今貴方に殺されるとおなかの子も育ちませんから、どうか命を助けてください」としきちに頼みました。天皇はこれを聞かれてかわいそうに思われ、「よししからば許してやろう」といって助けてやりました。すると又もとの大鯨になって海底深く沈んでいきました。天皇はこれを見送っておられましたが、「何と美しい女に化けたものだ。この島は美しい女が出てきたから美女ヶ島か」と申されました。それでこの島を美女ヶ島といったのですが、いつのまにか美女がビロケ島になったというのである。

遠見半島

日向ものしり帳(石川恒太郎著)

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