Back Topへ

杉安峡

杉安峡の地図

杉安峡:(宮崎県西都市穂北杉安)

米良山中より続いてきた一つ瀬川の峡谷も、穂北平野によってその終焉を迎える。その出口に杉安峡はある。両岸から急激に落ち込む山並みは水面まで至り、川面に移る四季折々の彩りは今も美しい。

江戸時代、水利に乏しいこの地域の農民の窮状を救うために、峡谷の出口に井堰が造られた。杉安井堰である。その井堰に蓄えられた膨大な水量は、はるか上流まで、川を湖に変え、以後の時代の人々に、思わぬ副価値をもたらした。

米良山から、筏に組まれて運ばれてきた材木の集積地として、産業的に活気を帯びる一方、観光地としても、山紫水明の地として有名であり、その風光明媚さゆえに宮崎一円から人々が集まり、川面には屋形船が浮かび、周辺には旅館や川魚の料理屋が立ち並び、日向の嵐山と呼ばれた。

しかし上流のダム建設によって、建設中は未曾有の活気を呈したものの、ダムが完成すると水量も減り、水も濁り、人の足が一気に遠のき、国鉄妻線の廃線に結びついた。以後過疎化の一途をたどり、かっての面影は無い。

浅学菲才

拡大

杉安峡バス停。

拡大

杉安橋。今はこの上からが一番眺めが良い。

拡大

杉安橋下流。遠くに井堰が見える。

拡大

杉安橋たもと。以前は屋形船も。

拡大

ここから発電所あたりまでが杉安峡。

拡大

杉安峡の上流、眺めはあまり良くない。

拡大

杉安発電所バス停。バス停が好きだね。

拡大

杉安発電所。(最大出力11500kw)。

西都原杉安峡自然公園

杉安峡もどき

当地域は昭和33年9月1日、県立公園「西都原杉安峡自然公園」に指定された。下流の一つ瀬川右岸台地に広がる西都原古墳と、この渓谷美を誇る杉安峡を合わせた広大なものであるが、珍しいオガタマの木の繁殖地としても知られている。また高塚山森林公園へと続く遊歩道はきれいに整備され、山頂に続く遊歩道沿いには沢山の石仏が安置されてあり、古墳・オガタマ・石仏とくれば、何かの古代宗教的色彩が強い。

国鉄妻線

妻線は佐土原と杉安駅を結んでいた。
1922(大正11)年8月20日 妻〜杉安 開通
1984(昭和59)年12月1日 廃線
熊本県湯前への路線延長の案もあったが実現しなかった。

妻線が開通するまでは、集められた木材は、ここから馬車で運ばれていたが、やがて駅が出来ると、ここから木材をたくさん積んだ列車が走り、妻線の最終駅として繁盛した。しかし時の流れとともに廃線になり、その後一部はサイクリングロードとして活用されている。

編集後記

時の流れ。今日のテレビで中国の長江ダムをやっていましたが、100年後、果たして造って良かったかどうかが決まる。この地もダムが出来たせいだけではないでしょうが、一つの村の繁栄が止まりました。この責任は大きいですね。ダム問題はよくよく考えないと、自然を壊すことが一番怖いですね。一時の利便さだけを考えるべきではないと思いました。

Copyright©2008 nAn All rights reserved.
行きかた 西都市外から国道219号線を西米良方面に向かいます。やがて右手の杉安井堰を過ぎると、一つ瀬川に杉安橋が架かっています。その対岸が杉安です。ここから上流が杉安峡と言われています。

周辺見所

 杉安井堰

 速開津比売神社

 都萬神社

 杉安ダム(編集中)